人間ドックに行こう!

人間ドック検査項目

 これから、一般的な人間ドックの検査項目を紹介していきます。ここで紹介するのは、ベーシックな日帰り人間ドックについてです。人間ドックは病院ごとに、オプションやコースが設定されていますから、もちろんここで紹介した項目しか検査できないというわけではありません。

身体測定
身長、体重、BMI、腹囲。適正な健康体重が、最も病気になるリスクが低いというのは皆さんご存知ですよね。身体測定の最大の目的は、ズバリ太っているのか痩せているのかです。もちろん太っていれば肥満とされ、メタボリックシンドロームや高血圧、高脂血症、脂肪肝、糖尿病、心臓病、動脈硬化などなど、多くの病気に対してのリスクが上がります。逆に痩せている人の場合は貧血や糖尿病、ガンなどが心配されます。
視力、聴力
視力は、近視や乱視など以外にも眼底出血や網膜はく離などがないかも検査します、聴力低下は、中耳炎や、ウィルス性の感染症などが原因の場合もあります。
生理学的検査
血圧、心電図などです。血圧が高ければ、もちろん高血圧、そしてメタボリックシンドロームや高脂血症、動脈硬化、肝臓や内分泌系の疾患などが心配されます。心電図は不整脈だけではなく、心筋梗塞や心肥大などを発見できることもあります。
尿検査
主に腎臓、尿路などに異常がないかを検査します。検査項目は尿潜血、尿淡白、尿糖、尿比重、ウロビリノーゲン、尿沈査。例えば血尿だけでも、尿路感染症や膀胱癌、前立腺肥大症、腎疾患、腎癌などなど、様々な病気が原因となって起こることが多くなっています。
便検査
基本的に2回便を採取します。内臓から出血があれば、便にも血が混じってきます。血液をチェックすることで、多くの病気が早期発見できることがあるのです。主に、大腸がんや、大腸ポリープ、潰瘍性大腸炎などが発見されることがあります。
X線検査
通常は胸部レントゲンと胃レントゲン(バリウム)です。胸部レントゲンでは、結核、気管支炎、肺がん、肺気腫、肺繊維症、心肥大、縦隔腫瘍、肺炎、胸膜炎などの病気、胃がん、胃潰瘍、十二指腸潰瘍、食道がん、食道炎などの病気が発見されることがあります。
内視鏡検査
胃カメラです。最近は、通称鼻カメラと呼ばれる、鼻の穴から挿入するカメラも増えてきました。通常はバリウム検査で何らかの以上が疑われるときに行うことが多いのですが、人間ドックでは最初から胃カメラを選べるところが多くなっています。胃カメラでは、胃がん、胃潰瘍、十二指腸潰瘍、食道がん、食道炎などの病気が発見されることがあります。
血液検査
検査項目は血色素量、赤血球数、白血球数、ヘマトクリット値、血小板数、MCV、MCH、MCHC。貧血、多血症、血液疾患の他、感染や白血病、心筋梗塞、肝疾患、自己免疫疾患などの病気が発見されることがあります。
生化学検査
採取した尿・便・血液を使って行う検査です。これらの中に含まれる化学物質の量を測定することで、幅広い項目の検査を行います。例えば肝機能を目的とする検査がAST、ALT、γ-GTP、血中脂質で総コレステロール、HDL−C、LDL−C、中性脂肪、膵臓を目的として空腹時血糖、肝臓を目的としてALP、腎臓を目的とした尿酸、Crなどです。
がん検診
男性は前立腺がん、女性は乳がん検診、子宮がん検診です。
そして診察と問診があり、それも判断材料として全ての検査結果が判断されることになります。

 こうした検査項目に加えて、例えばガンになった近親者がいる人は、PET検診を加えたり、花粉症に悩んでいる人はアレルギー検査を加えたり、喫煙者であれば喀痰細胞診を加えたりと、自分の体に合わせてオプションやコースを選択します。